ニュース
2022/06/02
2022年PIANCアジアセミナーの開催について(報告) 2022年PIANCアジアセミナーの開催について(報告)
概要 2022年5月27日に日本部会主催により標記のセミナーを開催いたしました。 新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、アジアの技術者をメインのターゲットとしつつ世界に開かれたオンラインセミナーを新たに開催したもので、今回の開催は昨年に引き続き2回目のものです。今回は、港湾海洋構造物のうちコンクリート構造物の維持・管理・補修問題をとりあげ、アジアの第一級の研究者・専門家による講演としました。開催にあたっては、国土交通省、水産庁、国際協力機構より後援を頂き、約280名、17か国からの参加を得ることが出来ました。その内、約80名が海外からの参加となり(主な参加国:フィリピン、カンボジア、バングラデシュ、ミャンマー、インドネシア)、国際的な情報発信として大きな成果を上げました。
セミナー実施内容 日時 5月27日(金)15:30~18:00 司会 港湾空港技術研究所 構造研究G 田中主任研究官 ―開会挨拶 国際航路協会(PIANC)日本部会(PIANC-Japan)会長、PIANC副会長 岡田光彦 ―PIANC会長からのビデオメッセージ PIANC会長 フランシスコ・エステバン・レフラー ―東京工業大学 教授 岩波光保 「日本における港湾構造物のメンテナンスに関する最近の話題について」 ・港湾コンクリート構造物の老朽化事例 ・港湾施設の適切なメンテナンス(予防保全型維持管理等) ・維持管理技術の研究・開発動向(AIを活用した技術等) 等 ―カセサート大学 教授 ワンチャイ・ヨードスッジャイ(タイ) 第1部「タイにおける塩害基準」 ・タイ内務省公共事業・都市地方計画局の塩害基準 第2部「 結晶材料の混和・通電によるコンクリート被覆の開発について」 ・結晶材料(酸化マグネシウム、アルミナ、シリカの混合物)の紹介 ・通電実験結果(結晶剤混和・通電ケース:圧縮強度最大、塩分浸透の抵抗力最大) 等 ―イスラム工科大学 教授 モハメド・タレク・ウディン(バングラデシュ) 「バングラデシュにおけるコンクリート構造物の耐久性について」 ・建設材料のサステイナビリティー(粗骨材としてレンガ骨材コンクリートのリサイクル、スラグ・ブロック等代替材の活用、混和剤の活用等) ・コンクリートの中性化、塩害に対するスラグセメント活用の優位性 等 ―港湾空港技術研究所 構造研究領域長 山路 徹 「日本における港湾コンクリート構造物の耐久性向上方策及び維持管理について」 ・コンクリート構造物の老朽化、鉄筋腐食のメカニズム ・日本における港湾の施設の技術基準(コンクリートの耐久性)、耐久性の向上策 等 ―質疑応答 維持管理技術へのAI活用の可能性、バングラデシュでの骨材の利用特性等について参加者より、質疑がありました。 セミナーの最後に、岡田会長より講師の方々に記念の盾を進呈いたしました。 企画準備について 本セミナーの実施にあたっては、東京工業大学教授でPIANC日本部会理事、岩波光保氏に、貴重な講演をいただくと共に、セミナーの実施全般にわたり多くの貴重なご助言を頂きました。また、国土交通省、港湾空港技術研究所、PIANC日本部会の関係者の皆様に大変お世話になりました。来年も引き続き開催してまいります。 Q&A Q&A in PIANC Asian Seminar 2022.pdf
|
最近のニュース 令和6年度PIANC-Japan通常総会・活動報告会・意見交換会を開催いたしました 4/2,3 PIANC Marcom WG 225「港湾施設の耐震設計ガイドライン」全体会合@東京 PIANC De Paepe-Willems Awardの受賞 PIANCインドネシアセミナー2024において、団体会員からのプレゼンテーションが行われました 令和6年2月29日、PIANC日本部会の本部委員会委員及びWGメンバーの意見交換会対面・オンラインのハイブリット形式で開催されました。 2024年2月6日、岡田会長は(公社)西部海難防止協会が博多で開催したセミナーに出席し、PIANCの活動について講演しました PIANC CoCom小野委員がインドネシアPIANC国内部会設立総会に出席いたしました カテゴリ アーカイブ
2024年6月 |